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2012-12-16 (Sun)


オリは、カトリック幼稚園で育ったから。

隣の人を愛しなさいとか。

本気で実践しようとしていたし。

学校の道徳も同じだった。

弱い人を虐めてはいけません、差別をしてはいけません。

家ではあまり情操教育みたいのはされなかったけれど。

友達を裏切って一人だけ金を儲ける者は卑怯者だとか。

川に近い貧乏な、人達を軽蔑してはいけない。だからといって洋館にすむお金持ちを羨ましがってもいけない。みんな協力して、もっとしやわせになるのだ。というようなこと聞いた気がする。

だから学校教育だって、左翼ではあったのだろうし。すくなくとも総理大臣になりたいという子供がいても、誉めてはくれたけれど。「日本をよくするために頑張ってなってね」というくらいだったか。

家には学校にもない謄写版というものがあり。めったにつかわしてはもらないのだけれど。
よく意味のわからないエコノミストという雑誌の一部分を丁寧に書く事を条件に鉄筆を持たせてもらったりもした。

そんなわけで。オリは知らず知らずのうちに社会党の考えを身につけて暮らすようになったのだけれど。実際は選挙参謀をやっている父の元を訊ねて、選挙事務所でアイスを食べたりしているだけだった。



「四年後は、あんたの父ちゃんが出馬すっから、アンタはその跡ば継げっちゃ」当選祝いの酒によった誰かがそういったとき。中学一年のオリは悪くはないと思ったのも確かだった。

まちがったことは言っていないし、現実のように特定の誰かが金を儲けて、貧乏な人はがまんだけを続ける。そもそも政治という意味合いなら、社会的環境でプラスマイナスはあるだろうけれど。だれも損も得もしないはずだ。

父はその後、病で一線を引き。年を越すことはなかった。

だからオリはほとんど口を利いていない。病院にいかなかったから。

「オマエは、どこかの会社に入るだろう。そして必ずそこには嫌な奴がいるだろう」

「・・・・・」

「だけれでも我慢しなければいけない、自分から辞めてしまってはとりかえしがつかない。何故ならば、新しく入った会社にも、必ず嫌な奴がいるからだ」

しかし自分は労働組合でさんざん会社がいやがることしてきたんじゃんよ、と思ったが。

「金のために裏切るな、いわれのない金を手にするな、卑怯であるかないか考えろ」

それから、しばらくな寝ていたままだったけれど。最後には思想ってものよりは信条だけがのこったのかなあ。

学生だったらいいけれど。ビジネスだと。

卑怯なこともしなければいけないよね?出し抜くとか、だまし討ち、とか。しょうがないとも思う。

政治だってそうでしょ?オザーさんは無罪!っていっているけど。すごく正しいことを善意でしてたわけじゃないことはわかるじゃない。
だけど日本国家の法律に触れなければ、それはちゃんとした経済行為なんだよね。

社会党や共産党は貧乏でも卑怯なことはしてないよなと思ってたのに。
秘書給与詐欺。むろん、他党は寄付という名目にしていたから合法だったけどお。

これは、公設秘書の給与が法律で決まっていて雇うなら。その分あげて生活させてやれよってことですね。それでも不要なら国庫に返すのが理屈だし。

そんなんで社民党とかはううううんになってしまい。

だから、冤罪とか言われれる膳福島県知事とかの件もいや。法的にどうかは別として。

「知事になったから親戚縁者や友人は、どんなに質がよくても仕事はまわせません」というのがまっとうな姿勢である。まあ、選挙の応援がそれらの人中心だからムリだけど。
でも、そこまで覚悟して出馬するべきなんじゃないかなと。

石原さんに関しても。暴言は。脳内での言葉の変換を説明しないで結果を言うから誤解されるんだろうけど。息子にアート関連の大きな事業を実績もないのにまかせるってのは、バカ親にしかすぎない。


で、まあ、おまえはどうなのよ?ということになるのだけれど。

オリはいつだって、つらくたって、自分から会社を辞めたことはなかった。

じゃあ、どうしていつも無職なんだお!と言われるけど。

すべて解雇だからである。

このヘンは、オリは納得はいかねえ。労働者の権利を主張して会社に立てついたことはないし、仕事だってそこそこはなあ。だから、このへんは、自分の優等生意識と経営者側の見方に違いがあったのだろう。
ンあ、オリの優等生ってのは、成績とかじゃなくて。ま、ブログやってて嫌な感じあたえませんとかそんなもんです。

どうです?オリってサラリーマン的に駄目!って問題ありますう?



卑怯なこと、卑劣なこと、と他人から思われることは多くあっただろう。

そうしなければ、会社が損しちゃうし。逆のことをやられたこともある。

かろうじて、もらうべきでない金には。テレカだって手を出さないで済んだ。

場合によっては数千万はいったので。胸を張るだけではいられないけれど。

そして抜け殻が今のオリだ。


誰にということもなく。

オリは卑怯で卑劣だったのでしょうか?

日本人として恥ずべき人間なのでしょうか?

答えはない。

でもまだ。

おはってはいないからね。
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2012-12-02 (Sun)


自分にとっての田舎ってのは。婆ちゃんの実家だ。

婆ちゃんの姉がいたからだね。

オッサンになってから。施設へお見舞いにいった。もう会えなくなるだろうなと。

95歳になってたらしいから。

そこは、思いのほか遠くて。石巻だった。

若い頃に仕事では来ていたけれど、もう道さえわからない市内を母を乗せて海へと向かう。

石森章太郎まんが館の橋を渡って、湾岸へ。

海のすぐ間際の駐車場に止めて、5階建てのマンションのような建物へ。

ここは病院ではなくて。養老施設なんだろう。つまり死を迎えるまでお世話をしてもらうところ。

民間なのか、公立なのかわからなかったけれど。

綺麗で手入れも行き届いて。働いている人達も、とても感じがよく。すがすがしい気持ちのする場所だった。

一人部屋でぼんやり外を見ていた婆ちゃんは。

オリらが入っていくと。やや眩しげな視線を向けて。

「ああ、カズミさんとユギオちゃんがあ!」と言った。

母の名前は合っていたけれど。明らかにオリのことは父だと勘違いしているようで。

「ご無沙汰してます」と父になったつもりで言った。

「ここは眺めがいいですねえ」

窓からは海と地平線だけが見える。

「んだなす。んでもオレ、山で育ったがね、海でおはっとはなあ」

婆ちゃんは、母が洗ってきたイチゴを、目を細めて食べながら言う。

「でも京子ちゃんも、いつも来てくれていいじゃないの」と母。

婆ちゃんは、結局のところ、仙台市内には行くところがなく。石巻に嫁に来た娘が手配して、自分の住まいの近くに施設を苦労して見つけたという。

「んだ、京子も来てくれるしい、父ちゃんもそばにいっから」

「・・・・・・・」

婆ちゃんの夫は。婆ちゃんが若い頃に死んでいる。けど、まあ、そういう感じだから。何も言えないよね?

「ここは、日当たりがよくて明るいのでいいですねえ」とオリ。

「んだ、日当たりはいんだ。でも、夜は暗いな」



婆ちゃんは、急に思い出したように話し始めました。



夜がしずしずくっと。どんどん暗くなって。

月の灯かりだけになんのっしゃ。

んだけど、オレは恐ぐね。

恐ぐね。

父ちゃんが一緒にいでけっからな。

父ちゃんがいれば安心なのっしゃ。

もしかすっど。

この海が、壊れてしまっだり。山だって崩れたりするがもしんね。

なにもかんも駄目になっかもしれね

んだげんども。オレは。

泣いだりしね。

泣がねよ。

父ちゃんが一緒にいでけっから。

父ちゃんがいれば安心なのっしゃ。

父ちゃん。

父ちゃん。



婆ちゃんは、半分食べたイチゴを手に持ったまま、眠ってしまったようでした。



お話はこれだけです。


この施設は。きっと先の津波で多くの犠牲者を出して。今はないのだろうと思います。
詳しくは調べたくありませんので書きませんけど。

あ、婆ちゃんは震災の2年前に、夜寝たまま。朝には死んでいたそうです。




ま、一部は創作ですよ!ダーリン!
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2012-08-02 (Thu)


暑い部屋でじっとしていると。

ぱむ、と軽い音がして。

ついで、どむどむどむ、とおなかに響く音がすんの。

おまつりだあ。いまだと石切町のお祭りだなあ。

そわそわする。

でも、行かないお。

そこにはラムネを飲みながら手を振る同級生はいないし。

もう、べっこう飴細工にも興味はない。


東北各地で祭りが始まる。

仙台は、8月の5日に、前夜祭花火大会で。その後三日間。七夕祭りじゃけん。

たなばた

たなぼた、と言えば。棚からぼたもち、だおね?

たなばた、と言えば。棚からバター飴、にきまってんの。

バター飴といえばトラピストで。

結論。七夕祭りは、北海道発祥。


七夕祭りってのは。大きな七夕の飾りを商店街にびっしりと飾って見てたのしむもの。

色紙、千代紙をつかって、たくさんの、吹流しがあるんだけど。

見るだけ。何もない。

だから、「動く七夕をしよう!」ということになったらしく。

んま、パレードとかいう言葉も一般的じゃなかったころで。

んもう自衛隊の車も頼んじゃって、お花飾って、いろいろ踊るひととか、バトントワラとか。

そんで主催は商工会なんだよね。当時は。今はしらんけど。

で、パレード出演者は、今では断るほどいるだろうけど当時はいない、んじゃバイトだ!

ショー関係のアタシのバイトしてた会社に話がきたわけ。

初めてだから失敗はできん!と。でも中央の商店街だから、アドバイザーを呼んだと。

アタシは、その人に。「おめは足軽役だな、んだって、体がヒヨワで神輿にはにあわねえからな」と言われた。

商工会議所で着替えて。16:00から。40分ほど旗を持ってあるくだけで楽なバイトなのだけれども。

いろんな踊りのグループはみんな分かれてスタート場所にいた。

アドバイザーのリーダーや、その部下の人が。

みんなびっしり刺青してたからですねえ。

「あれ?らこぢゃね?」と。

その中のやや太目の刺青男がアタシに声をかけて。

中学の同級生ですた。「これは大黒様の刺青なのう?」

「バカ!弁天様だよ」

「だって丸いんだもん、太りすぎか、はは」

やや雰囲気も和んで、パレードは、好評におはり。

それ以来、この七夕のパレードは、見るのに、かなり前から場所取りをするほどの人気になった。

もう、アタシは見に行くこともないのだけれど。

なんか、こういう途中でいつのまにか出来たお祭りって。世代によっては興味なかったりする。

観光客や、若いカップルとか多いのかな。

お祭りの話を書いたのは。

デモの人出が多くていいお!という状況が素直に喜べないときに。

あるブログで、祭りは違うじゃん!と。言われたような。

宇宙からのメッセージのように。

ああ、コレはアタシにいってんのう!と勝手に思った。

七夕祭りは、元々、お店の人が飾って客を集めようってんで。

今でもお店ごとに豪華な飾りを作っており、店名も入っている。今はそれ以外に協賛金もあちこちに依頼しているらしい。

ま、金儲けの行事なんだよね。そら祭りって今はそうだけど。

地域の復興の為とか、村おこしとか。

要は、他からやってきて減価の10倍のやきそば買ってくれよ!

宿泊して豪華なごはん食べなよ!ってことかなあ。

大元がないように思う。

金欲しいから、いろいろやるんでみんな来てよ、では。最終的なコスパで。怒ってこない人もおおくいるだろう。

B級グルメとかいう食べ物を、投げるように売るのは、あさましいの一言につきるよな。

デモの場合は無論、不満や意見を表明しに集まるわけだから。たのしさは基本的にないのだろう。少なくともメーデーの時は。つまんねと思った子供がアタシだす。

そういった現状に対してマイナス意見の集まりに。ただただ人を集めようとすると。
お祭りのような、踊ったり歌ったりする。ややへんな人も来るのだろうな。
逆に。近くとも
遠くても。
ぼんやりテレビを見ている老人とかは。選挙権を持っていても来ないのかもしれない。


元々の祭りは。

開催の為の寄付や、神輿の練習とか、奉仕は多いのかもしれない。

でも、祭りは金儲けのためにおこなわれるのではないよね?

神社や仏閣が。その伝統をもって、地域の住人を指導したりして。

景気が良い年も。天災があった年も。

笑顔で、時には険しい顔で。今生きていることを、感謝し。亡くなった者への悔やみや、生活の不満を訴え、そして今後の安泰を、神や仏に、祈る為に集まったのだろうと思う。

商工会や青年会議所ってのは。立場的に。反原発なんていえないだろうから。期待はしねえ。

神社や寺は。自分のとこの祭りを。昔ながらの。

反じゃなくても。「原発いらねもん」という方向でできないもんかね。

べつにテキヤを入れるなとかはもう言わない。

テキヤを排除したって。素人が逆にアコギな儲け方をしているし。

送り火、迎え火だけだっていいおね。今は庭があっても焚き火はできない。(多分)

花火も微妙だし、マンションだと何もできない。

たくさんの神社や寺で。迎え火送り火の祭りをして。
「原発はなくしていきましょう!」という張り紙だけでも。
爺さん婆さんは見るだろうし、子供は毎年見て育つのだす。

アタシはある神社の門前町に住んでたのですが。やはり、ちと祭りには行ってしまうことも。

冬。7万人が集まる。

小さかったアタシは。婆ちゃんに連れられて。迷子にならないように、やや遅い時間に行ったの。

夜店は纏や熊手といった大きな店は発電機によって、青っぽい光を出していたのですが。

それ以外は、しめ飾りが燃える炎のあかり。

薄暗い、夜店は。軒先に三個のランプを灯していました。

「ころぶなよ」

積もった粉雪を慎重に踏みしめていたアタシには。見上げた光がまぶしく感じたのです。

粉雪が舞う中。吊るされた、たくさんの金や銀の小判が。きらきらとあたりを照らし。
しゃらしゃらと音を出していました。

「おかね、いっぱいあるねえ、おかねもちだねえ」

「んだな、らこ、も。おどなになったら、おがねもちになっどいいな」

うん。アタシは。お金持ちにはなれなかったよ、婆ちゃん。

でもいいかと。

誰かが泣くようなことを知っていながら。こっそり裏で儲けて。高級牛肉は食ったりしなくていいわ、もう。

こんな集まりなら。「反原発ですよ!!!」とかヒステリックでなくても。

ああ、なくなっていいかもな。ある部分は我慢できるかな?とも思えるような。

アタシは。祭りの退会本部とやらのテントの下で。

赤い顔して日本酒飲んでみたかったけっど。もう無理ですね。

| 昔のおもひで | COM(8) | | TB(0) | |
2012-07-19 (Thu)



安心して学校に子供を預けられない!とかゆってるけど。

そういう親の世代は安心して学校を信じて通学してたのかなあ。

ちゃうとおもう。

子供は。大人のいうことは正しいのだから黙って聞きなさい。と教育されるけど。

あ、大人って正しくないぢゃん!てかなり早いうちに気づくと思う。

ゴミを道路に捨ててはいけません。落ちているゴミは拾ってゴミ箱へ!

絵本とかにも書いてあったの。

ガムを包んだ紙くずが捨ててあって。オリは、拾って「これ、捨てられてからゴミ箱に入れてくるね」と母親に見せた。

「汚いじゃないの!そんなの誰かがやるんだから!」

あ、なんだ。親は卑怯な人だったのかと思った。

普通かもしれないけど。普段言っていることとは逆なことを言うのだよね。

それ以来。家族としては世話になったしスキだけど。道徳的な意味では信用しないことにした。

小学校に入って。また別な大人に会うでしょ?センセイ。

センセイは道徳も教えてくれるし、偉いから大人しくいうことを聞くように親に言われていた。

道徳の時間に。センセイがみんなに聞いた。

「みなさんのお!体の中でえ!一番大切なところはどこですか?」

これは一字一句本当にそう言ったの。

「目!」 「口!」 「肺!」とか意見は出たけど。

「最後に”ち”がつきます」とセンセイ。

みんな無言。

なんだと思いますか?




みんなが思う○ンコはチが最初に来るので違うだす。

「みぞおち!」とオリはゆいました。

だってそこを殴られると息が出来なくなるのを知っていましたからね。

「いいえ!違います!答えは、いのちです!」

オリはシュタッと手を45度にあげて。

「いのちはからだのいちぶではないとおもいます!」

「いいえ!いのちがなければ体もないのです!」とセンセイ。

だって、さっき、「大切なところ」って場所を言ったじゃないの!とは当時はゆえませんので。ただ黙りました。


でもこの後が決定的なのです。


きっとみなさんも初めは、え?と思ったはずです。

一年生の算数では。黒板で。黒丸と白丸を書いてそれらを足したり引いたりするでしょ?

算数は問題なくできるはずなのに。オリは微妙に間違え続けました。

そのうちにあれ?と思ったのです。

うんとね。

シャープペンで白い紙に。



これは黒丸だよね?黒いんだから



これは中が白いから白丸だよね?

でも黒板てのは。まあ黒いわけで。

そこで白いチョークで塗りつぶした丸・・・○を黒丸というんだもん。

そして枠だけを白いチョークで囲んだ黒つか深緑の丸を。

白丸っていうのよ。

誰が見ても真っ白なものを「黒丸があ、黒丸があ」というの。

しゅたっと手を上げて。

「白いチョークで塗りつぶした丸は、白丸だとおもいまあす!」

「・・・学校では・・・黒丸なんです!」

センセイはあきらかに敵意を持ってオリを睨んだ。

つまんねな。がっこうはつまんねな。本でいいな。



小さい子を教えるのは難しいかもしれないおね。
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2012-05-16 (Wed)


こけしって知ってますか?

東北が産地なのでしょうか。土産屋にある人形のようなものです。

けっこう、品評会などが行われ。

「とても、かわいい」とかいって。買って行く観光客が多いようです。

アタシの家の箪笥のガラスケースにも飾ってありましたし、東北ではお馴染みなものでしょう。

ただ、子供が遊ぶようなものでもありません。棒状の胴体に丸い首がついているだけですから、木彫りの熊と違って、子供の人形遊びに参加させられることはないのですね。

アタシは嫌いでした。

だって。糸のような細い眼で。陰湿に微笑んでいるからです。

幼稚園に入る前ですから三歳ころでしょうか。

ある公園があったのですね。いまもあるけど。

そこは、図書館や、プラネタリウムがあったり。桜の名所で知られていたのですが。

いちばんはじっこに。何もない広場がありました。

それは野球や陸上のグラウンドでもなく。ただの土の広場で。
 
植木市をやったりする以外は。何もないので。子供すらいません。

その時は。母親に連れられて行っていたと思われ。母が誰か数人の女性と長々と立ち話をしていて、アタシが、少し離れて待つというシチューでしたの。

その広場の端には。とても大きなこけしが立っていました。

木製ではありません。多分鉄なのでしょうか。

十メートルはあると思われる、そのこけしは。

錆て濃い茶色をしていました。

模様や、顔の目鼻は。本物のこけしのように絵の具で描かれているのではなくて。

透き通しというのでしょうか。鉄板を彫って模様を描いているという感じでした。

けれど。普通のこけしの顔よりも。いやな感じがするのです。

やけに薄笑いが酷いことと。中が空洞なので目の瞳がないのですね。

小さかったアタシは。恐々と首を真上に向けて見つめていたのですが。

やや、ほこりを運んできた風に、目を閉じると。

次に観たときには。

こけしは。黒い瞳を持って。薄笑いしてアタシを見つめていたのです。

あわてて、こけしのすぐ下まで逃げたのですが。

こけしは、やっぱり。すこし笑いながら。真下のアタシを凝視していたわけです。

アタシはしゃがみ込んでしまいました。陽射しがけっこう強かったかもしれません。

離れた場所で母や他の女性達が立ち話を続けています。

アタシは。助けを求めても無駄だろうと思いました。仮に母親が気づいて来てくれても。

事情を話せば笑って、それを否定するにきまっているのです。

ふと、アタシは影の中に入っているのに気づきました。誰かが後ろに立っているのです。

振り向いて見上げても逆光で黒い人としか見えませんでした。

「こけしに見つけられてしまったのかい?」

「・・・・・・」

「こどもにしかわからないんだけれど。この、こけしは見張っているんだよ」

「?」

「よくないことが起きないか。見張っているよい奴なんだ。そしてね・・」

「そして?」アタシは黒い人に思わず小声で聞いたのです。

「大きな事故があっても大丈夫なように、地下に予備が埋まっているんだよ」

「・・・・・」

「だからね、このこけしとまったく同じ大きさのものが。逆さまになって繫がって埋まっているんだ」

「どうして?」

「大きな災害があったときに、この、こけしは避難の目印になるだろう?倒れてしまったら困るから。これが倒れても埋めてある別なこけしが立ち上がるようになっているんだよ」

「その別なこけしも笑っているの?」

「さあ?それは僕が役所に入る前のことだから見てはいないなあ」



それっきり。アタシは。そのこけしを見ていません。

無論、何度もその場所へは行く機会がありましたが。絶対に見ないように。いつも下を向いて歩いていました。

今は。もう。そこへ行く人も少ないでしょう。市電もなくなり。交通も悪く。
あまり人通りが多くない場所になているからです。

もちろんアタシは。いい年なので。
最近までは、太陽の光が反射して、目のように見えたのだろうとか。
科学的に大人の目線で判断していました。

だけれども。今日見てしまったら。

やっぱり、こけしは。こっそり見ているのです。
今の、こけしが。さかさまに埋まっていた、こけしなのかどうかはわかりません。

こうやって書くだけだと。

「また、らこは嘘ばっかりかきやがってよう」と思う人もいるでしょうから。

今回は動画を貼ります。

というか。アタシも動画で見て驚愕したわけで。
これからも実物を見に行く事はないでしょうねえ。




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